上映日:1958年2月6日(アメリカ)1958年3月12日(日本)/ 製作国:アメリカ/ 上映時間:116分
あらすじ
ある裕福な未亡人が刺殺される事件が発生し、腕利きの老弁護士・ロバーツは容疑者になったレナードから弁護の依頼を受ける。裁判が始まり、検察側の証人としてレナードの妻・クリスチーネが出廷。そこで彼女は思いもよらない証言を口にする。
製作
アーサー・ホーンブロウ・Jr撮影
ラッセル・ハーラン編集
ダニエル・マンデル音楽
マティ・マルネック
出演者
レナード・ヴォール:タイロン・パワー
クリスチーネ:マレーネ・ディートリッヒ
ウィルフリッド・ロバーツ:チャールズ・ロートン
ミス・プリムソル:エルザ・ランチェスター
マイヤーズ検事:トリン・サッチャー
ブローガンムーア弁護士:ジョン・ウィリアムス
メイヒュー:ヘンリー・ダニエル
最近アガサ・クリスティの本をよく読んでいる流れでアガサ・クリスティ原作のこの映画に興味を持ち、さらに監督もビリー・ワイルダーなのでたぶん面白いだろうと軽い気持ちで観てみた。
『情婦』という邦題とパッケージのせいでいかがわしい系の映画かと思ってたら全く違って、殺人事件の真相を巡る緊迫感ありユーモアありの法廷ドラマだった。期待以上に良い映画で驚いた。テンポが良くて退屈する時間がほぼない。まだ全然映画の中盤なのに良い映画だな、名作だなと感心しながら観ていた。
容疑者レナード役のタイロン・パワーと弁護士ロバーツ役のチャールズ・ロートンの演技も素晴らしい。ロバーツが本当に良くて、太ったお爺さんなのにかっこいい面も可愛い面もある愛されキャラ。ロバーツと付き添いの看護師(エルザ・ランチェスター)の掛け合いがいい感じだなと思っていたら、後で2人は実生活では夫婦だと知った。そのことを知って映画を観ると2人の役の関係がより微笑ましく感じる。
60年前のモノクロ映画だけど名作は時代を越えると改めて感じさせてくれる作品。かなり面白いのでおすすめ。